[本来あるべき経営人事~理念経営の挑戦] 函館MEGAドンキに熱血商店街オープン
★函館MEGAドンキに熱血商店街オープン
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200910090123a.nwc
『ディスカウント大手のドン・キホーテは9日、同日オープンしたMEGAドン・キホーテ函館店(北海道函館市)内に、新規事業の「熱血商店街」を開設した。多くの来店客が昔ながらの店主との会話をやり取りする形で、買い物を楽しんだ。
台風18号の影響が残る悪天候の中、同日午前9時の開店時には、2つの入り口に計500人が行列を作った。
熱血商店街は、地下1階の食品フロアの一画に、総菜店や地元野菜の直売所など、12の店舗が軒を並べた。東京・築地場外市場などのようなにぎわいを再現しようと、同社が熱意を持つ商店主を募集。コンテストに合格した出店者は開業後半年間の賃料が無料という破格条件で開業し、MEGAドン・キホーテの集客の一翼を担う。
同社熱血商店街本部の白濱満明本部長は「将来的には函館店の熱血商店街を20店舗程度に拡大したい」と話した。
市内から買い物に来たという主婦(75)は、「活気があってとてもいいし、みんなハイカラな感じ」と楽しんでいた。(09.10.07フジサンケイビジネスアイ)』
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お世話になっています恩師坂本光司先生は商店街研究の第一人者としても知られています。法政大学院でも「商店街活性化論」という講義をもっています。
私も前期課程で参加し、商店街の勉強をしていたもので上記ニュースには思わず耳が立ってしまいました。
なんとディスカウントストアのドン・キホーテが「熱血商店街」という新事業を立ち上げたというのです。
同社のプレス資料によれば、熱血商店街とは、
「ドン・キホーテが打ち出した、青果、精肉、鮮魚、惣菜といった「生鮮4品」を主力商品とする商店主の、独立・開業を支援するプロジェクトです。」
というものです。今後、全国20箇所で展開を計画しているとのことです。
つまり、ドン・キホーテの大型店舗の地下1階などに商売をしたいという商店主を集おうという試みです。
一見デパ地下のそれと同じではないかという気がしますが、ドン・キホーテのサイトの説明によれば、
「開業するにあたっての加盟金や保証金などの類はいっさい不要、また開業後半年間は賃料及び共益費も無料で、お支払いいただくのは水道光熱費だけです。半年後からは固定賃料をいただきます。」
ということで機能としてはホンモノの商店街をつくろうという試みをしようとしているようです。
出店数は14店ということで、都市計画法でいうところの商店街の定義としている30店舗以上の集積に及ばず、商店街とは厳密にはいえないということになるかもしれませんが、開店の9時には500人もの来街客が列をなしたそうで、多くの客が、昔ながらの店主との会話をやり取りする形で、買い物を楽しんでいたそうです。
ドン・キホーテの安田隆夫社長は、なぜ「熱血商店街」事業を実施したのかということについて以下のような考えを表明しています。
「今起きている世界同時経済危機の根底には、資本主義そのものの瓦解という本質要因があります。少なくともこれからの流通業においては、事業を成立させるのは資本ではなく人、すなわち「資本主義」から「人本主義」への移行を意味します。
熱血商店街は将来の最終的発展型として、そんな「人本主義」時代の要請に応えられる、「商人バンク」のような組織をイメージしています。」
本気でこの言葉とおりの事業を進めていかれるならば、人本主義の「理念経営のすすめ」を標榜する弊社としては応援をせざるを得なくなる取り組みです。
ぜひ一度、調査したいものです。
また、今度坂本先生とお会いした時に、この「熱血商店街」の将来性等についてご意見を賜ってこようと思っています。
「熱血商店街」のサイト
http://www.donki.com/ikkokuichijyokai/
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