本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦

2009年10月13日 (火)

[本来あるべき経営人事~理念経営の挑戦] 函館MEGAドンキに熱血商店街オープン

★函館MEGAドンキに熱血商店街オープン
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200910090123a.nwc

『ディスカウント大手のドン・キホーテは9日、同日オープンしたMEGAドン・キホーテ函館店(北海道函館市)内に、新規事業の「熱血商店街」を開設した。多くの来店客が昔ながらの店主との会話をやり取りする形で、買い物を楽しんだ。
 台風18号の影響が残る悪天候の中、同日午前9時の開店時には、2つの入り口に計500人が行列を作った。

 熱血商店街は、地下1階の食品フロアの一画に、総菜店や地元野菜の直売所など、12の店舗が軒を並べた。東京・築地場外市場などのようなにぎわいを再現しようと、同社が熱意を持つ商店主を募集。コンテストに合格した出店者は開業後半年間の賃料が無料という破格条件で開業し、MEGAドン・キホーテの集客の一翼を担う。
 同社熱血商店街本部の白濱満明本部長は「将来的には函館店の熱血商店街を20店舗程度に拡大したい」と話した。

 市内から買い物に来たという主婦(75)は、「活気があってとてもいいし、みんなハイカラな感じ」と楽しんでいた。(09.10.07フジサンケイビジネスアイ)』


お世話になっています恩師坂本光司先生は商店街研究の第一人者としても知られています。法政大学院でも「商店街活性化論」という講義をもっています。
私も前期課程で参加し、商店街の勉強をしていたもので上記ニュースには思わず耳が立ってしまいました。

なんとディスカウントストアのドン・キホーテが「熱血商店街」という新事業を立ち上げたというのです。

同社のプレス資料によれば、熱血商店街とは、
「ドン・キホーテが打ち出した、青果、精肉、鮮魚、惣菜といった「生鮮4品」を主力商品とする商店主の、独立・開業を支援するプロジェクトです。」
というものです。今後、全国20箇所で展開を計画しているとのことです。

つまり、ドン・キホーテの大型店舗の地下1階などに商売をしたいという商店主を集おうという試みです。

一見デパ地下のそれと同じではないかという気がしますが、ドン・キホーテのサイトの説明によれば、

「開業するにあたっての加盟金や保証金などの類はいっさい不要、また開業後半年間は賃料及び共益費も無料で、お支払いいただくのは水道光熱費だけです。半年後からは固定賃料をいただきます。」

ということで機能としてはホンモノの商店街をつくろうという試みをしようとしているようです。

出店数は14店ということで、都市計画法でいうところの商店街の定義としている30店舗以上の集積に及ばず、商店街とは厳密にはいえないということになるかもしれませんが、開店の9時には500人もの来街客が列をなしたそうで、多くの客が、昔ながらの店主との会話をやり取りする形で、買い物を楽しんでいたそうです。

ドン・キホーテの安田隆夫社長は、なぜ「熱血商店街」事業を実施したのかということについて以下のような考えを表明しています。

「今起きている世界同時経済危機の根底には、資本主義そのものの瓦解という本質要因があります。少なくともこれからの流通業においては、事業を成立させるのは資本ではなく人、すなわち「資本主義」から「人本主義」への移行を意味します。
熱血商店街は将来の最終的発展型として、そんな「人本主義」時代の要請に応えられる、「商人バンク」のような組織をイメージしています。」

本気でこの言葉とおりの事業を進めていかれるならば、人本主義の「理念経営のすすめ」を標榜する弊社としては応援をせざるを得なくなる取り組みです。

ぜひ一度、調査したいものです。
また、今度坂本先生とお会いした時に、この「熱血商店街」の将来性等についてご意見を賜ってこようと思っています。

「熱血商店街」のサイト
http://www.donki.com/ikkokuichijyokai/

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2009年8月24日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営の挑戦] 創業100年超 2万社 「時代に合わせ」「身の丈経営」「従業員重視」

★創業100年超 2万社

 「時代に合わせ」「身の丈経営」「従業員重視」

http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_09081705.htm

 

 『国内で創業100年を超える「長寿企業」が2万1066社あることが、民間信用調査会社の東京商工リサーチの調査でわかった。同社は長寿企業の特徴として〈1〉本業重視だが時代に合わせて変化〈2〉身の丈にあった経営〈3〉従業員重視――の3点を挙げている。

 

  宗教法人を除いて創業が最も古いのは、寺社建築工事の金剛組(大阪府)の578年。安土桃山時代までの創業は266社、江戸時代は3530社あった。

 

  業種別では卸売業・小売業が9960社で最も多く、製造業(5723社)、建設業(1875社)、宿泊業・飲食サービス業(832社)が続いた。

 

 都道府県別で、企業数に占める長寿企業の割合を見ると、和服関連の老舗が集まる京都と、古い酒蔵や旅館の目立つ山形が2.6%で最も多かった。

 

  調査は、東京商工リサーチが保有する企業情報のうち、創業年が確認できる約198万社(各種法人含む)を対象に実施した。(2009817 読売新聞)』

 

 

 100年企業を調べた貴重な調査です。

 東京商工リサーチが保有しているデータで1%が該当しているようです。

 10年続くのは10%といわれています。

 さらに100年となる1%しか残らないということでしょうか。

 

 金剛組のサイトの「理念」というところをクリックすると

 

 「伝統様式、技術に誰よりも精通し、それでいて本来あるべき姿を見失う

 事のない探究心、そしてお客様の要望にスピーディーに対応するアフタ

 ーケア体制、常に良いものをより安く

 当たりまえの事に真摯に取り組んでいくこと」

 

 といったことが書かれていました。

 

 やっぱり本来あるべき姿=理念を追求する経営をしてきたのですね。

 理念経営は王道です。

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2009年7月21日 (火)

[本来あるべき経営人事~理念経営の挑戦] 「痛みをシェアする」社風だから、人が辞めません チェッカーサポート 伏見啓史社長

 

★「痛みをシェアする」社風だから、人が辞めません

チェッカーサポート 伏見啓史社長

http://member.diamond.jp/series/jinzai/10007/?page=3

 

『当社の社員は、管理職を含めてほとんどが現場の仕事を担当できます。もちろん私もです。超繁忙期で人手が足りないときは、会社を挙げて手伝いに駆り出されることも多々あります。

 

「堅実な右肩上がり」が失われた後でも、そういった当社のよさを継続し続けられるかがこれからの課題です。

 

 そこで最近力を入れているのが、私が率先して社員や現場のリーダーに直接強いメッセージを発信し続けることです。ちょうど今日も、現場に行って気合を入れてきましたよ(笑)。

 

 いま言い続けていることは、「プロ意識を持て」ということです。いままでは「人が足りない」という理由で、お客さんがついてきてくれることが多くありました。しかし景気がこのような状況になってくると「人手不足対応」としての人材供給型ビジネスでは限界があります。

 

 4月からはそういう意識の共有のために「社内報」の発行を始めました。毎月給料袋の中に入れて全社員に届けるようにしています。

 

そして、次の段階に接客の差別化などがあります。お子様やご高齢の方など、お客様に合わせた立ち振る舞いが必要になったりします。また基本的な用語は英語で話せる教育をしたり、手話が通じる人も用意したり。お客様が「予想していなかった嬉しいサービス」を提供できるしくみづくりに、力を注いでいます。

 

 そういう「プロフェッショナルなサービスの追求」と並んで重きを置いているのが、「チャレンジ」に対する姿勢。( 20090706日ダイヤモンド・オンライン「 社長が語る「人材」の戦略 」)

 

・経営者が現場に思いを伝えることを重視している

・社内報

・感動接客

理念経営のキーワードが出てきています。

先日、富士メガネの金井会長にお目にかからせていただきました時に、理念と同時にその会社の商品そのものの魅力があること、すなわち理念と商品力のバランスが大切だということをご教示いただきました。そうすればダンピングしなくても持続可能な経営が実践できるということです。

 

このチェッカーサポートさんでは、理念とともに『プロフェッショナルなサービス』の追求を実践しようとされていることがわかります。

その差別化のため、教育にこだわっているということを主張されています。

 

理念とともに、経営の源泉となる会社の専門性や独自性に磨きをかけていきましょう。

 

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2009年6月 8日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営の挑戦] 中堅中小企業の表彰、厚遇戦略 業績伸ばす社員のやる気

★中堅中小企業の表彰、厚遇戦略 業績伸ばす社員のやる気
http://www.business-i.jp/print/article/200906030091a.nwc

『◆否定しない環境
 
 住宅建設などを手がける南富士産業(静岡県三島市)は、外壁が円形に近い八角形住宅で知られる。耐震強度に優れ、資材コストも低減できる同住宅は、社員の提案制度から生まれた。

 提案したのは入社まもない女性社員。この制度の特徴は新しいチャレンジには絶対に「ノー」と決め付けないことという。杉山定久社長は「提案を批判された社員は、次から提案を控えてしまう。だから最初からノーとはねつけない」と説明する。このことが常にアイデアをひねり出そうという習慣につながっているようだ。

 同社は表彰制度として「ホームラン賞」も設けている。八角形住宅を提案した女性にも同賞が与えられ、20日間の世界旅行が贈られた。このほかブック購入申請を出せば、どんな分野の書籍も会社が全額負担する。この経費は年間300万円だが、杉山社長は「読書は社員教育の一環だから」と意に介さない。

 ◆気配り 利益還元

 高齢社(東京都千代田区)は、社名が示す通り登録スタッフが高齢者ばかりの人材派遣会社。330人の登録スタッフは全員が60歳以上(平均年齢が67.5歳)で定年がない。今年3月25日、過去1年間に一定量以上の実働実績があるスタッフ190人に一時金を支給した。「社員最優先」を信条とする上田研二社長の肝いりで実施した利益還元策で、同年3月期決算で予想した経常利益の20%相当額を分配した形になるという。

 「高齢者に働く場と生きがいを提供したい」との思いで同社を設立した上田社長は、顔を合わせる機会の少ない派遣スタッフとの交流にも気を配り、年に2回、料理店を借り切ってパーティーを開く。

 各社が取り組むこれらの人材パワーアップ戦略は、やる気を高めるとともに、「能力」を向上させる効果もある。それだけに一時的な試みに終わらずに、いかに制度として定着させられるかが問われる。(09.6.3フジサンケイビジネスアイ)』


記事タイトルがいまひとつピンボケしている感がありますが、当通信が提唱する本来あるべき経営人事を実践している企業に焦点をあてた記事です。3社紹介されていますが、このうち南富士産業さんと高齢社さんは坂本研究室でも注目されている会社です。

坂本ゼミに入った4月以降に高齢社さんには、私も訪問調査をさせていただきました。


60歳以上の方が働きたい時に働きたいだけ仕事をするというコンセプトで会社づくりがされています。多くの方は年金をもらいながら、週3日程度仕事をされているようです。

労働時間の関係で社会保険に加入する必要がなくなり、被保険者ではないので年金も減額されることなく満額受給できるようになる訳です。そして、保険料の会社負担がなくなるのでその分派遣料も低額で抑えることが実現でき顧客に喜ばれます。

三方よしの経営を実践され、業績も堅調に増収増益となっています。
株主にも高配当を実現していて、関わるステークホルダーに幸せをふりまいている会社さんでした。

記事では、もう一社、ALBERT(アルベルト、東京都渋谷区)という会社が紹介されていました。この会社初めて知りました。早速、この会社のサイトに行きましたが、たまげました。

なんと経営理念について記述されている部分をプリントアウトしたらびっしりの文字でA4で3枚にもなってしまいました。「年功序列がよくないのは間違い」「労使関係という言葉ほどおかしな言葉はない」「会社にとって一番大切なものは社員」などバリバリの理念経営を実践している企業だとわかりました。

今週号の通信で公開した「価値ある企業の指標」で測定すれば、相当に高い価値度数をたたき出す企業であると思われます。事業内容もレコメンデーション(検索)に特化したソリューションやサーチエンジンの運営を行っていて、革新性、オリジナリティ抜群です。

代表の山川義介氏は、給与と時間的なゆとりによって、社員のやる気を引き出したいとして、5年後、1部上場企業に比べて給与を2倍、休暇をほぼ1.5倍にする目標を掲げています。やっていることを考えると実現するのではないでしょうか。

また1社注目の企業が増えました。

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2009年6月 1日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦] 1カ月休んで精神修養、「体育会系の花屋」を率いるストイックな2枚目社長

★1カ月休んで精神修養、「体育会系の花屋」を率いるストイックな2枚目社長
パーク・コーポレーション社長 井上英明
http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20090226/187440/?P=1

『「火のついたロウソクのように、人に残された命は刻一刻と短くなる。限られた時間の中で生きる意味を突き詰めれば、寸暇を惜しんで自己研さんすることではないか。会社はそのための場所にすぎない。僕自身や社員が成長できない会社なら、つぶしてしまったほうがいい」

ニンジンを目の前にぶら下げたり尻をむち打つより、主体的に働ける環境を用意すれば社員は自ら成長していく――。これが井上の根底に流れる思想だ。井上はやにわに紙に「逆ピラミッド」の絵を書いて、一番下のとがった部分をペンで指した。

「僕のポジションはここ。どんな花を仕入れればいいのか、どんなメンバーで接客すればいいのか。それを一番分かっているのは、店舗スタッフ。だから、本部は店のバックアップに徹し、僕はさらにその後ろから支援するというのが最も理にかなっている。僕にはほとんど決定権がないが、それで構わない」

井上の担当業務は「スピリット」だという。経営理念を磨くことや会社の方向性を見定めることだ。1カ月の休暇を取るのも、週に3日しか会社に顔を出さないのも、自身の役割を忠実に遂行しているにすぎない。

自分のしたいことをするために会社に来る――。そんな公園のような会社をつくりたいと、社名を「パーク(公園)・コーポレーション」と付けた。(09.5.29日経ビジネスオンライン)』


これはまたすごい経営をしています。
社長は、出勤は原則、月曜、水曜、金曜の週3日のみ。それも、夕方6時には早々に退社するそうです。そして、毎年9月に1カ月間休暇を取るのだといいます。

それでも増収増益を続けているということは、権限を現場に移譲しているからできることに違いありません。社員の方々のやる気は相当高いようですが、労働時間はどうなっているのか気になるところですが、

「逆三角形のピラミッド」は理念経営の組織の特色といえます。
現場が仕事をしやすいように支援していくという考え方です。

チーフは一般社員がどうしたらお客様満足を高められるように働きやすく出来るか
マネジャーはチーフがどうしたら一般社員の支援をしやすく出来るか
社長はマネジャーがチーフを支援できるようにいかに環境を整備していくか

こういう現場に最も価値をおいた経営人事のスタイルは、リッツカールトンが有名です。


ここも確実に模倣したものと考えられます。

いいと思ったことを徹底的に模倣しつつ自社に合った形にアレンジしていくのが理念経営実践のセオリーといえます。

それにしても毎年9月にサパティカル休暇とはすごいですが、井上社長はこの時期が最も仕事をしていると断言しています。

経営理念を磨き、新しい事業構想のための時間になっているからということがその理由ですが、ここまで大胆なオンオフの仕組みを導入している経営者はさすがにほとんど聞いたことがありません。

このときに本を読むそうですが、情報を得るための読書ではなく、自分を磨くための鍛錬のために行うということで、何度も同じ本を開くと言います。人生や経営の本質を突いた書物は読み返すたびに発見があるということです。

たしかに良書は何度読んでも新たな気づきがありますので納得します。
それにしても独創的な経営者です。

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2009年5月25日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦] 頑張らないから11年連続で増収増益 不況下の増益企業スペシャル第3回~ケーズホールディングス

★頑張らないから11年連続で増収増益
 不況下の増益企業スペシャル第3回~ケーズホールディングス
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090518/195031/

・今みたいに300店体制になってくると、各店舗で1人ずつ余らせたら300人余ります。それで新店舗が40店舗となると各店20人なら800人が必要です。でも300人が余っているから、500人を採用すればいい。人が余るわけではないからリストラする必要もない。この新規店をつくらなかったら、どうやって300人に辞めてもらうかになっちゃうんです。辞めてもらえないから、その分、300人の人件費だったら1人500万円としたら15億円ぐらいになります。

・今、僕は消費者と全く同じ立場です。昔は商品について詳しかったんだけど、今はお客さんの立場でお店に行く。そして僕が困ることはお客さんも困る。「買おうと思ったけど、どれを買っていいか分からない」と言って、お客さんの気持ちを代弁します。

・すみ分けをしましょうということです。だからビック、ヨドバシとケーズは競争にならない。違うところで商売をしているのです。

・僕は若いうちにいっぱい勉強をしました。電器店の組織があって、その中で昔は年に2回か3回勉強会があり、1泊とかして講師を8人から10人ぐらい呼んで、ずっと勉強会だったんですよ。いろいろな人の話を聞いているうちに、うまくいくのは誰が言っても同じことだな、と思ってきました。うまくいくということは、だいたい誰もが言っていることが一緒。形が違うだけで、人のためになったとか何かをやった人なんです。

・テクニック的に自分がうまくいくことをやった人はその時期が短いんですよ。ずっと続かない話だから、瞬間的にうまくいった話ですね。そういう人は、みんな後でダメになっていくんです。だから有名になればなるほど短いんですよ。うちの会社みたいに特徴がないと、ずっと生き残る。不景気になると脚光を浴びますよね。好況の時は地味に、地道に、着実にやっている会社だから目立たないんです。(09.5.14・21日経ビジネスオンライン)』


ケーズデンキの取り組事例が「増収増益スペシャル」で取り上げられていました。
あえてNO1を目指さず、ビッグカメラやヨドバシカメラとは一線を画した安定経営を志向してきた結果が今出ているということです。

同じ業界なのに経営のやり方次第でガラっと違った結果が出ます。
加藤社長の言葉一つ一つに「本来あるべき姿」をぶれずに実践してこられたのだということがずしんと心に感じ入ります。

「目先の利益を追わず、持続できる経営を目指す」

理念経営の奥儀といえそうです。

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2009年5月18日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦] 日本でいちばん元気なガソリンスタンド~油藤商事株式会社

★日本でいちばん元気なガソリンスタンド~油藤商事株式会社http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20090508/194124/?P=1

『サービス業の発展を考える時に重要なのは、顧客をお客様と考えないでパートナーと考えることである。青山さんはストーリー性をうまく作り込み、家庭や企業を自分のパートナー、応援団にする。「リサイクルもバイオディーゼルも商売になるかで考えている。そうでないと続かない」と言う。自らがエコに取り組んで楽しいし、お客様も喜ぶ。従業者もやる気が出る。環境にも貢献する。』

油藤商事株式会社のサイトから
http://www.aburatou.co.jp/business/p3.php
『このように誰も困らない活動こそ、持続可能な社会を形成できる重要なコンセプトであると感じます。
このコンセプトは、近江商人に古くから伝わる「三方よし=売り手よし・買い手よし・世間よし」の考え方に基づきます。この三方よしは、個人では「己よし、相手よし、世間よし」とも言うそうです。いずれにしろ、はるか昔の商売の理念が、スロービジネスを語る上で、大きなキーワードになってくることに、時代の大きなサイクルを感じずにはおれません。』


アルミ缶の回収から始まって、家庭で出る天ぷら油の回収にいたり、それをバイオディーゼル燃料としてリサイクル事業として成功しているガソリンスタンドの取り組みです。
これはまたすごい。ただの町にある家族経営のガソリンスタンドなんですが、ロマンがあります。応援したくなります。いいですね。素晴らしい。人間には無限の可能性があるんだということを改めて教えられます。ぜひ一度訪ねてみたくなりました。

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2009年4月13日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦] 「雇用不安とワークモチベーションに関する意識調査」結果

http://www.creia.jp/info/other/1000-1.html

『クレイア・コンサルティング株式会社は、2009年2月に、現在の職場の士気や社員のモチベーションの状況を探るべく、全国の民間企業で働く社員(非正規社員を含む)1,000人を対象に、「雇用不安とワークモチベーションに関する意識調査」を実施しました。
本調査は、職場の士気や社員のモチベーションの状況を探ることで、逆境期に強い組織の特徴を明らかにしています。

・逆境期に強い組織は、「経営理念や目標が明確」で、「社員の協力関係が強固」

経営理念や目標が明確でない会社では、73%の社員が「あきらめ感」を持ち、74.9%の社員が「会社不信」、53.1%の社員が「逃げ腰」の意識を抱いている。一方、理念や目標が明確な会社では、「あきらめ感」を持つ社員は35.1%、「会社不信」の社員は7.6%、「逃げ腰」の社員は26.7%となった。』


わが意を得たりという調査結果です。
理念経営を実践出来ている企業がいかにぶれないかということを数値で証明してくれました。

実際、このコーナーで紹介してきました理念経営実践企業様では、世間の大不況などどこ吹く風として、元気一杯の会社ばかりです。こんなときこと自分たちが頑張らなくてはならないと社員の皆さんのモチベーションがますます高まってくるのです。

目先にばかり視点を落としている限り、幸せな会社はつくれません。公共事業を捨てた矢作建設工業さんを思い出してください。いったん売上は激減しましたが、自分たちの強みである耐震設備工事に活路を見出し特化して、今、最高益を上げているのです。

売上が下がることを恐れてはいけません。自分たちは何のために存在するのかを徹底的に問い直して、存在理由を強く意識して理念を掲げ再び歩き出しましょう。そうすれば必ず光が射してきます。

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2009年3月30日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦] 圧力マネジメントから、「脱力経営」へ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)柴田励司COO(1)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090324/189888/?P=2&ST=spc_k-change

『力が入っていましたね。マッチョを気取っていました。マーサージャパンの社長になったのが、今から9年前。38歳で社長になって2年目までは、怒ってばかりでした。ビュンと物を投げ飛ばしたり、ビリビリと紙を破り捨てたり、机をドーンとかダーンとか。

――誇張していません?

いえいえ。

脱力系どころか、“圧力系”の人間でした

――それが、今は、怒らない?

めったに怒りませんね、自分でいうのも何ですが。

――(広報担当社員に向かって)ホントに?

広報の女性 怒りませんね。

――数年でそんなに変わるものなんですか。

人間、変われますよ、その気になれば。

――怒らなくなったのには、何か強烈なきっかけがあったのではないですか』

やっぱり怒っている人って、はたから見ていてイヤじゃないですか。それに気づいたので。

――では、そのことに気づいたきっかけは?

当時の秘書をやってくれた女性です。

私がいつでもイライラしてますよね。あるとき彼女が「柴田さんは、いつもそんな感じで高圧的にものを言っている。だから、みんないろいろ説明したいことや、聞いて欲しいことがあるのに、何も言えなくなっちゃうんです」と教えてくれた。他にもいろいろと叱られて、「なるほど」と(笑)。

肩書きが耳をふさぎ、経営を狂わせていく

当時、業績はよかったんですが、人が次々と辞めていたんです。
原因の一つは自分にある、という自覚がありました。だから余計に、彼女の言葉が痛かった。

――マネジメント層というか、上に立つとどうしてもそうなるんでしょうか。

うーん、そういうふうにしてしまった自分自身に、相当大きな問題があると思います。人間は、自信がないと、どうしても自分を大きく見せたがる。弱いところを隠そうとして、肩書きにものを言わせたりする。個室だってそう。自分を大きく見せる道具のひとつでしょう。

しかし、肩書きというのは、一時的なものですよね。僕だったら、カルチュア・コンビニエンス・クラブのCOOの柴田じゃなくて、カルチュア・コンビニエンス・クラブにいて今たまたまCOOをしている柴田励司、ただそれだけでしょう。(2009.3.27 日経ビジネスオンライン)』


ガミガミ言ったり、大声で指示するといったボスマネジメントのことを外的コントロールといいます。トップや管理職がそうである場合、理念経営を実践することはきわめて困難になります。

外的コントロールを使かっていては、部下は結局やらされ感しか持ちません。部下の行動を変えるために力で抑圧していても何も改善されません。そうではなく、気づかせ自ら変わるようにしていくことが大切です。

これを外的コントロールに対して内的コントロールといいます。
CCCの柴田さんは、見事に外的コントローラーから内的コントローラーへ変身したことがわかります。

シリーズの第1回目なので今後どのような話になっていくのかわかりませんが、まず間違いなく理念経営に関する口述が出てくるに違いないと読んでいます。今回の記事だけでもそんな雰囲気が漂ってきます。

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2009年3月23日 (月)

[本来あるべき経営人事~理念経営への挑戦] 本当に現場が好きでなければリーダーにはなれない

不況下の増益企業スペシャル第1回~ワタミ(後編)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090316/189123/?P=1&ST=spc_fl

『ワタミがなぜ伸びてきたかというと、お客様の笑顔が好きだったから、どうしてもこうありたかったからというのが、実は最後の理由であり、そこが根幹です。そういう面から言えば、外部から来た経営の分かっている人間に任せられるわけがないのは確かなんです。

米国的なマニュアル文化だけではサービス業はダメなんです。おもてなしの心がないといけない。相手を思う心、相手の立場で1つのサービスを決めていく能力は、日本人が非常に高いと思っています。

だからその日本人の心のサービスと、私たちが提携している米T.G.I.フライデーズという世界最高峰のレストランビジネスのモデル、つまり科学とを合わせる。そうして日本独自の業態モデルとして海外に持ち込んだ場合には、圧勝できると思いますね。

そこに全く違和感がないのがうちの強さなんです。つまり、「ありがとう」をもらう仕事だったら何だってやろうというのが、たまたま外食だったわけです。だから外食をやりたいやつは集まれといったメッセージは1回も出したことがないです。

要するに「ありがとう」を集めて、自分が成長したいと思うやつだけ集まりなさいと言ってきました。世の中は、お金なんかどうでもいいんだよ、と。なきゃ困るけれども、お金より大事なことがあるんだよ、それを俺たちみんなでつくっていこうというメッセージは、25年間変えていません。会社の業態がそうですから、今も外食からかなりの人間が宅食や介護に異動します。

これは文化だなと思います。とにかくおじいちゃん、おばあちゃんたちが喜ぶことだったら何でもやろうということです。温泉とか、ウナギとか、マツタケもね。私のおばあちゃんが好きだったという体験からどんどんぶつけていくのです。すると、スタッフは「この施設は何なんだ。今まで自分が働いていたところと全然違う」と思うわけです。

入居者様の幸せのためだったら何をやってもいいという法律が、彼らの間でできるわけです。その法律がまさに、うちの会社そのもの。介護は全くうちらしい事業で、天職だと思っています。

ワタミの信頼感のベースは、ありがとうを最優先していることにあります。組織にその理念があるので、結果的にはすべてがうまく循環しています。

どこかにうそがあったら、必ずその循環は止まります。

※インタビュアー 誘惑というか、ここでちょっと小さなうそをつけば、今の急場がしのげるという局面が当然あるわけでしょう。

いっぱいありました。ただ、その誘惑を振り切るのに、僕はそんなに強い意志を持ってやったわけじゃなくて、それが当たり前だと思っています。そこにおいて一番大事なのは、人の目というか、外部からの目を一切気にしないことだと思うんです。

僕は一切気にしないんです。やっていることは神様がちゃんと見ているから、何も関係ない。だからその時に評価されようがされまいが、そんなことは知ったこっちゃない。

短期間で評価されるよりも、僕は死ぬ時に評価されればいい。企業で言えば100年先に評価されればいいと思っています。最近、私が100年、100年とよく言っているのは、時間軸を長く持ったら大事なことが見えてくるからです。短い時間軸で見るから、損だ得だとかここでうそをついたなとか思うかもしれない。長い時間軸で見たら、今は黒字だって赤字だって、つぶれなきゃ大したことじゃないと思います。(2009.3.19日経ビジネスオンライン)』



先週に続いて、最高益達成企業ワタミの渡邊社長のインタビュー後編が日経ビジネスオンラインに掲載されました。
伊那食品工業の塚越会長やバグジーの久保社長、あるいはライブレボリューションの増永社長の経営思想や哲学と相通ずる考え方が随所に出てきています。

『入居者様の幸せのためだったら何をやってもいいという法律』とあるのは「お客様が喜ぶことなら何をやってもいい」を合言葉にして、今いらしていただいているお客様に最大限のサービスとおもてなしをすることによって再来店率を高め、そのお客様からの紹介客を増やしていくことに力を入れたバグジーさんを彷彿させます。

『短期間で評価されるよりも、僕は死ぬ時に評価されればいい。企業で言えば100年先に評価されればいいと思っています。』については、伊那食品工業さんの年輪経営を彷彿とさせる考え方です。

また、『「ありがとう」を集めて、自分が成長したいと思うやつだけ集まりなさいと言ってきました。』は、ライブレボリューション増永社長は、「この事業がやりたいから」と言う人ではなく、「この会社が好きだから」と言う人を採用するという採用理念とぴたりと符合します。

これらのことから理念経営は法則であるということがわかります。
モチベーションを極大化させる不偏的な黄金律があるのです。
それを自社なりの表現ややり方で経営人事に採り入れていけばよい訳です。

今、それを実践出来るように決断できるかどうかで、この先の企業の存否がかかってきています。100年に1度の激変は、御社が変われる企業かどうかを問うているのです。

渡邊社長は日本人の優秀さを指摘していますが、全く同感です。超マイナス思考のマスメディアによって『日本は駄目だ駄目だ』と毎日洗脳されてるせいで、自信を喪失している日本人が非常に多いのではないかと思います。

しかし、理念経営を成功させる日本企業をみていて、これを真っ先に世界のスタンダードにしていくのは日本人以外にあり得ないと感じます。
そして、世界がその成功法を求めてくる日がまもなくやってくるでしょう。

「日本でいちばん大切にしたい会社」から「世界でいちばん大切にしたい会社」へ、今、理念経営に成功している企業はステージを上げ始めています。

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