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2017年2月

2017年2月27日 (月)

「働き方改革」関連ニュース

★「働き方改革のきっかけに」=プレミアムフライデー

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017022401140&g=eco

鳴り物入りで実施されたプレミアムフライデー。これは無理がある。
なぜ最終金曜日なのか。多様性に逆行している。

★「働き方改革」主婦はどう見ているか? 働き方改革に期待する 42.8%

http://www.zaikei.co.jp/releases/449995/

「大切なのは実感値を高めることだと推察できます。」

割と主婦にまで働き方改革の意義が浸透しているとみるべきでは。
真に働きやすくなってくることで実感値も今後上昇してくるだろう。

★味の素が基本給1万円アップへ 所定労働時間も20分短縮して働き方改革を加速

http://blogos.com/article/211195/

「ネット上では「働く時間が短くなって給料もあがるとか羨ましい…」など、同社の決定を歓迎する声が多数上がっている。」

残業を削減して割増賃金の支払いが無くなれば、賃上げの原資は捻出できる。
売上は減じる可能性があるが、利益率がこれで改善されれば問題ないのである。
対前年比売上至上主義を捨てることが出来るかが働き方改革に成功する鍵といえよう。

★凸版印刷、働き方改革で独身寮新設 - 通勤時間短縮やエンゲージメント効果

http://news.mynavi.jp/news/2017/02/22/171/

「凸版印刷は、働き方改革の一環として、若手社員のワークライフバランスの観点から、 主要拠点への通勤時間を短縮させるとともに、安心かつ快適な住環境を整備するために、部屋数315室の男女独身寮「トッパンハイツ西が丘」(所在地:東京都北区)を都内に新設、3月より入居を開始すると発表した。」

各社いろいろと工夫し始めている。
人本経営を極めていくと、社員が会社の近所に住居を構える傾向が出てくる。
こうした施策で社員が喜んで引っ越してくるようになればホンモノといえそう。

★熊本のメーカーに見た「働き方改革」の答え

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/022200414/?P=1

「社員の仕事を減らす(高付加価値案件にシフトする)ことができるのは、経営者しかいない。働き方改革を本当の意味で推進できるのは、社員ではなく経営者の方ではないだろうか。」

そのとおりとしか言いようがない。
経営者が何を考え、どう行動していくか、これがこれほど大きな意義を持ち始めた時代は 戦後初といえるのではないか。

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第674号『変われ企業 戦後、最も経営者の選択が重要に時期なっている』

  • 事業者の数…1986年の535万者から2014年の386万へと減少 ※総務省「事業所・企業統計調査」等による
  • 生産年齢人口(労働者層15~64歳)…2000年以降、ほぼ1000万人減少 ※総務省「人口集計」による

Jinkou

改めてわが国で今起こっていることを数値で挙げてグラフ化すると、戦慄が走らざるを得ません。

1950年、終戦直後は多くの人が戦死したからでしょうが、25歳から34歳層が他の層に比べ凹んでいるものの、綺麗な正三角形の人口ピラミッドを描いていました。それが少子高齢化により100年かけてほぼ真逆の逆正三角形に劇的に変化していきます。2017年の現在はこのプロセスの最中で、つぼ型といわれる状態です。それでも冒頭の企業と労働者の減少が起きていて、これが25年ぶりの高水準といわれる1.42倍の有効求人倍率を記録しています。

バブル経済が崩壊し、「失われた10年」といわれたのが2000年、さらに10年経ち「失われた20年」ともいわれました。しかし、さすがに2020年に「失われた30年」と指摘する識者は存在しないでしょう。右肩上がりに経済成長するための生産年齢人口の減少は明白で、これはもう失われたのではなく、新しい現実なのですから。

企業寿命30年説ということは元来から指摘されていたところですが、まさしくこれから30年間、多くの企業は生死の境を歩んでいくことになるのです。経営者が何を考え、どう行動していくか、これがこれほど大きな意義を持ち始めた時代は戦後初といえるのではないでしょうか。

■生き残りではなく生まれ変わること

人気マーケッター、経営コンサルタントでベストセラー作家の神田昌典さんは語ります。

「これまでは、経営力を高めることにより、同じ地域で仲良く生き残れてきた会社も、2025年以降は、熾烈な食い合いを始める。既存の市場で残るのは、本当に強い、ほんの一部の会社だけになっていくことは火を見るより明らかである。

これだけの大変化は、江戸時代から明治時代へのシフト、太平洋戦争終戦前から終戦後へのシフトに匹敵するほどだ。武士や軍人が役割を終えたように、たった10年間で多くの職業が消えてなくなる。

これほどの歴史的変化が、5年後から本格化する。だから重要な問いは、どうしたら生き残れるか?ではなく、これから5年のうちに、どうしたら会社は生まれ変われるか?なのである。」

■幸いにもその答えがある

失われた10年といわれた2000年前後に、この抗いがたい社会環境の大変化を察知して、既存の価値観であった経済至上主義の業績軸ではなく、これからの時代に持続可能性を高める幸福創出目的の幸せ軸の人本経営に経営をパラダイムシフトさせた企業が、今、あらゆる業界で燦然と輝き出しているという事実です。彼らは、働き方改革が叫ばれるとっくの昔から、長時間労働の是正や多様性のある働き方に成功を収め、社員が辞めない会社、新人があこがれて入社してくる会社、そしてお客様に必要とされる会社を実現してきました。歴史的変革期の今、幸せ軸で人本経営に成功した先駆的企業をベンチマークすることは、極めて価値のある経営課題となっていると改めて身を引き締めています。

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2017年2月20日 (月)

第673号『発表!第6回四国でいちばん大切にしたい会社大賞』

第6回四国でいちばん大切にしたい会社大賞が発表されました。

※「第6回 四国でいちばん大切にしたい会社大賞」の受賞者決定
  http://www.jiji.com/jc/article?k=000000045.000021609&g=prt

今回は4社が受賞の運びとなりました。

四国は人本経営の先進地区であると幾度となくお伝えしてきましたが、今回の受賞企業の取り組みがまた素晴らしいのです。

前号でご紹介した、在宅医療という医療業界で新しい道を切り開いている医療法人ゆうの森も今回、めでたく受賞となりました。

それ以外の受賞企業は次の通りです。

四国経済産業局長賞に輝いたのは、徳島にある株式会社ときわです。

人気職種であり、働き手確保に困らないためか、これまでいい会社の事例としてほとんど取り上げられることのなかったブライダル産業からの受賞となりました。

人気職種とはいえ、少子化の影響と若い人たちの結婚に対する価値観が大きく変わってきているため、今後、ブライダル産業はかなり厳しい状況が想定されています。そんな中、「働く社員自身が幸せでなければ、いい仕事ができる訳ない」と2015年に社長に就任した髙畑富士子さんは、全社員と1対1の面談をしていきました。目的は社員一人ひとりの家庭の事情を理解するために行ったといいます。家庭の都合を考慮しながら、より働きやすくなるように仕事の割り振りを考えていきました。

現在、正社員は7割、女性社員も7割で管理職も過半数となっています。仕事と子育ての両立にはかねてから気遣いをしていて、これまで育児休業からの復職率は100%を誇り、120名の社員に47名の未就学児がいる状態をつくり出しています。

中小企業基盤整備機構四国本部長賞に輝いたのは香川の有限会社ジェムと徳島の株式会社はなおかとなりました。

ジェムは観音寺市を拠点に11の英会話スクールを営んでいます。四国の企業で初のGPTW=Great Place to Work(働きがいのある会社)にランキング入りしています。

ジェムではすべて米国のネイティブが教えています。経営者の合田美雪さんは、もともと米国での教師歴があり、帰国後、ホンモノの語学教育を行いたいと英会話スクールを設立したのです。米国人が米国語で米国語を教えるという、まさしく米国の子供が母国語を覚えて行くのと同様の環境が設定されています。日本語に翻訳してしまう公教育では、実際のところ会話が出来るようになるのはむずかしいというのです。

考えてみれば、日本人も日本語で日本語をしゃべれるようになっていった訳ですから、英会話も同じことだという訳です。ここに通う子供たちは、半年もすると米国人の教師と米国語でジョークを言えるようになるそうです。そして、高校卒業まで通い詰めると、受験の英語でも格段に実力を発揮するようになるということです。

合田さんは地域の教育環境をよくしていくこのジェムのビジネスモデルを拡げていくことに関心はありますが、ご自身が東京や大阪でビジネスを展開するつもりはないと明確です。その拠点に何かあれば90分で駆けつけることが出来る距離感を保ち、社員との対話ができることが重要だと考えているのです。

株式会社はなおかは注文住宅の設計、施工、販売を手掛けています。地域ではナショナルブランドのメーカーを押さえて着工数は1位となっています。1か月に着工できるのは、現時点では12棟が限度だそうです。しかし、85棟の予約が入っているそうですから、7か月待ちの受注残があるのです。

人気の秘訣は、大工さんと専属契約をしていて、しっかりと「親切に 丁寧に きっちりと」という社訓を共有できていることにある、と花岡秀芳社長は語られています。

専属大工は現在66名となっています。この大工さんたちと社員旅行ならぬ大工旅行をするのが習わしで、関係の質を高めていくことに余念がありません。

今回の受賞企業は、深刻化する少子高齢化の事象に危機意識を強く持ちながらも、社会の課題に応え、地域になくてはならない存在になっているということが共通点として感じられました。

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2017年2月13日 (月)

第672号『在宅医療という新しい事業を創造した医療法人ゆうの森』

少子化も相当に深刻化しつつあるわが国ですが、一方の極、高齢化も未曽有の状況を呈してきています。そうした激変する社会情勢にあって、世のため人のため先を見据えている経営者は、程度の差こそあれ、自分自身の業界でこれから人が尊重され、持続可能なあり方はいかにあるべきかを模索し、今までにはなかった事業体を創りあげていくことに成功し始めています。

先日訪問した愛媛県の医療法人ゆうの森は、人類が経験したことのない高齢化社会が現実化しつつある現代において、医療に対する社会のニーズの大きな変化を捉え、近未来型の事業創造を行っていました。

■高齢化社会の次にくるもの

同法人が実現しようとしているのは、在宅医療の充実という、まさしくこれからの時代に必要な医療のあり方の実践でした。

理事長の永井康徳さんは語ります。

「2030年代、団塊の世代が75歳の後期高齢者となり、介護が必要となり、そして寿命で亡くなっていきます。つまり超高齢化社会の次にわが国は多死社会を迎えるのです。2010年には102万人だった年間死亡者が、2030年には161万人と60万人増が予測されています。にもかかわらずわが国は人口減少する一方ですから、国として病床を増やす予定がありません。となると60万人分のベッドが足らなくなるのです。」

わが国では、現在8割の人が病院で亡くなっていますが、もはやハード的にこのペースが維持できなくなることは確実なのです。そして、多くの方が出来れば最後は自宅で迎えたいと望んでいます。これまでの医療は、「治すこと」を目指して発展してきましたが、これからは「自然のままに看取る」という選択も必要なのではないか、そして、それを実現できるのが在宅医療である、と同法人では社会的な問題提起をし、これからのあるべき医療法人の形を実現しつつあるのです。

■なぜ3000万円の赤字診療所を立て直すことが実現できたのか

2000年、松山市で在宅医療専門のたんぽぽクリニックを開業し、ノウハウを着実に育て上げていきました。そして10数年が過ぎたころ、以前お世話になったへき地の診療所が年間3000万円の赤字で閉鎖寸前になり、地域の皆さんが不安を覚え、永井さんに何とかしてほしいと懇願し、2つの診療所での経営をしていくことになりました。へき地の診療所には1人のドクターが専任になるのではなく、曜日ごとに交代で担当していくこととしました。それは、それまで培ってきた在宅医療のノウハウが役立つ瞬間でもありました。2つの診療所では共通のITツールで患者情報を常に共有し、毎朝ウェブ会議で医師全員が治療方針を確認し合うなど、交代勤務が可能なシステムを構築することができたため実現したのです。

24時間対応する在宅医療では、全体の情報共有が実現することで仕事のシェアリングが可能になります。誰かに負荷を背負わせて疲弊させるような組織体制では決して持続できません。理想は1人の患者に2つのチームが対応できる体制、そして、「1人の医師について患者50人」という十分にペイできるキャパシティをあえてオーバーするような拡大成長をしない、という経営方針を貫いているのです。

適正な労働時間で、モチベーションをもって働き続けられるように、という人本経営のあり方がここでも確認できたのです。職員の皆さんは、理事長との距離はとても近いといい、大切な対話の質と量が充分に実践されているのだろうということが感じられました。

先進の在宅医療サービスは地域の住民には必要とされますが、業界団体である医師会では残念ながら当初理解がなく、かなり叩かれたそうです。そんな最中、永井理事長ご自身に進行がんが見つかり、闘病生活を余儀なくされましたが、運よく転移せずに健康を取り戻しました。闘病したことで、患者の思いをわかっていなかったと気づかされ、真に患者の立場で役に立つよう、医師会の反発などどうでもいいから患者本位の医療を充実させていこうと、今、使命を全うしているのです。

成功した人本経営の経営者によくみられるように、永井理事長もまた業界全体に自分たちのノウハウが共有できればいいと考えて、研修医の受け入れや、要請に応えて各地へ在宅医療の研修の講師に出向くなど、労を惜しまずに活動されています。このような人本経営者によって、わが国はいい社会がつくれているのだと頭が下がる思いとなりました。

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2017年2月 6日 (月)

「働き方改革」関連ニュース

★電通・山本新社長「働き方改革2年で」 過重労働は構造的要因

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO12473990S7A200C1TJC000/

労務問題で社長交代劇を演じた電通。
対症療法でなく本質課題に取り組むとしているが、本気でアプローチできるか。

★パナソニックの河井専務「20時退社、全社で働き方改革」

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO12448430S7A200C1000000/

★トヨタ系主要各社、働き方改革にも意欲

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO12460420S7A200C1L91000/

大企業では、「働き方改革を成功させないと持続可能性が増さない」という認識が高まっている。
実際この稚拙が今後の存続を決めるといっても過言ではないだろう。

★働き方改革に取り組む企業の4割、「業務に支障あり」

http://news.mynavi.jp/articles/2017/02/02/warkstyle_sansan/

★残業減らせば残業代、子連れ出勤OK…「働き方改革」を始めた2社

http://www.mag2.com/p/news/236563

これは好事例。参考になるので今週号の通信で取り上げています。 

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第671号『SCSKに学ぶ「働き方改革」成功の鍵』

最近、カンブリア宮殿で取り上げられた「働き方改革」の内容がとても参考になるので、本号で取り上げることにいたしました。

http://www.mag2.com/p/news/236563

まず、ITの会社に意気揚々と就職したものの、37時間連続勤務や、月150時間超の残業を強要され27歳で過労死した若者の母親のメッセージが紹介

されています。

「私たちが一生懸命育てた一人一人の子供です。もう少し人間としての扱いをしてほしかったと思います」

■人間尊重が働き方改革の原点

無念さが端的に伝わってくる母親の悲痛な心の叫びに胸が痛くなってきます。働き方改革は、人が人らしくあるために、社員がより幸せな人生を歩んでいくために実践されるという大前提がなくては成功しません。これを機に、自社では「人を大切にする企業文化を根付かせる」と決断して進めていきましょう。

■トップの本気度、覚悟以外に働き方改革を成功させる手立てはない

続いて情報システム業界第5位のSCSKの働き方改革の事例が紹介されています。同社では以前、金曜日は土日に仕事を残さないよう決まって残業、帰宅はなんと午前2時。それが現在は6時半には一家団らんの夕食がとれるようになっているという社員の事例が紹介されています。

残業削減は、現相談役である中井戸信英氏が経営者として断行し、実現しています。同氏の思いはこうです。

「従業員を犠牲にして、ブラック企業と言われて残業をめちゃくちゃやらせて、それで利益を出しても一流とは言わない。世間で、あの会社は立派だ、いい会社だ、自分の息子や娘も就職させたい、いい会社に勤めているらしいねと言われ、それでいて成果も出せる会社。そのためにはやっぱり“働き方”なんです」

この思いがあったからこそ働き方改革が実現できたといっても過言ではないでしょう。その本気度を手紙に記して、中井戸氏は社員とその家族に伝えました。

「一流企業となるためには、家庭生活を充実させることが大切です。職員の皆さんが健康であり続けるために、最大限の支援をします」

■取引先にも協力を要請する

長時間労働の是正は、自社だけでなく、取引先との関係を修正しなければならないケースも発生します。目指す方向を明示して、理解促進していく努力が必要です。中井戸氏は取引先に対してこのような手紙を送っています。

「弊社社員が休暇取得できるよう、ご配慮いただけますと幸いです……」

ここまですると社員たちもよく考えるようになります。今まで仕事の仕方でロスがあった点や、進め方の問題点を掲げ、途中途中で取引先にもチェックしてもらいながら小さな軌道修正をし、PDCAを回すようにしていったということです。この改善によって労働時間は削減され、営業利益、利益率はUPし、同時に取引先の社員の時短にもつながり喜ばれているということです。

■残業代削減による賃金ダウンを招かない方策を実施する

SCSKでは、残業を減らした分「報奨金」が賞与で支払われています。ある社員はボーナス時に12万円上積みされていたといいます。記事では「残業を減らせば残業代を出す」前代未聞の奇策としていますが、割増賃金の支払いがなくなり、生産性が上がっているのですから、これは理に適っているのです。ここまで実現すると社員の納得感は増し、相当にモチベーションが高められることは確実でしょう。さらによい仕事をしていくことに励んで顧客満足をもたらし、企業業績へ反映される好循環が期待できます。

同社では、かつて180時間以上もあった残業はみるみる減り、6期連続で営業利益が右肩方上がりとなっているそうです。働き方改革の成功の鍵がよく理解できるSCSKの事例です。参考にしていきましょう。

 

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